北京の器【ブログ】

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漢詩的別れ

北京は終日霧がたれこめる晩秋の静けさ。

何をするでもなくパソコンに向かっていると友人からのメール。
曰く「来週フランスに立ちます」とのこと。


彼女は、私にとって唯一の子供のころからの友人。
中学1年で同じクラスになってから、1年くらいしょっちゅう顔を突き合わせていたかと思うと、次の2、3年はお互い音信不通になるという不思議なサイクルで今までつながってきました。


見かけも性格も家庭環境もまったく違う私たちで、同じ趣味は読書というくらいで、お互い自分の年齢から背伸びをしたような本を読んでは、感想を話し合うという、およそガールズトークとはほど遠い内容が私たちの間の共通言語でした。

中学生だったころ、私がどんな大人になりたかったか、きっと彼女は知っていると思うけれど、夏に日本で会った時、「まさか自分が2人の子持ちになるとは想像もしなかったよ」とプリ子を抱きながらいうと、「私は、君は子供がいるだろうなと思ってたよ」と笑われました。

そういう彼女も高校生のころは、「30才までに死にたい」などと言っていて、でもその頃の私たちには30才がいかなるものなのか全然想像なんてできず、お互い将来をはるか彼方のこととして無責任に思い描いていたのでした。




フランスには永住目的で渡航するそうです。
自分も海外にいるんだけれど、フランスはやっぱり少し遠い。


気持ちを持て余して漢詩を読んでいたら、
漢詩は別離を詠んだ歌がとても多くて、そしてその別離はみな永遠の別れを意味しているのだと気がつきました。

中国は広く、都落ちしていく友人とはもう二度と会えない可能性が高い。
だから余計に潔く、別れを詠む。
薩摩と江戸を船や徒歩で行き来できる日本とは別れの意味合いが違います。



下馬飲君酒 馬より下りて君に酒を飲ましむ
問君何所之 君に問う いずくにか之(行)く所ぞと
君言不得意 君は言う 意を得ずして
帰臥南山睡 南山のほとりに帰臥せんと
但去莫復問 但だ去れ 復た問うことなからん
白雲無尽時 白雲尽くる時無し
(王維 「送別」)





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コメント


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漢詩

以前、広州商工会ブログでコメントしたオルバです。
無事プリ子ちゃんと3ヶ月違いの女の子を出産しました。
新しくブログを始めたと聞いて飛んできたのですが、ちょうど読んでいた本に同じ漢詩が出てきた所だったので、その偶然が嬉しくて、コメントしています。(単純。)
私の交流は、皆高校以降に出来た友人とばかりです。
中学時代の、ちょっと青臭く、尖った時代を一緒に過ごした人と、今でも繋がっていられるのは素敵ですね。
離れていても心は一つ、ですよ。
お互い、日本とは違う国で、色々な情報を交換し続けて下さいね。

オルバ | URL | 2009-11-09 (Mon) 12:59 [編集 ]


オルバさま

コメントありがとうございます!!
お子さんもそろそろ半年ですね~♪かわいい盛りですね。

漢詩、偶然ですね。
なんという本に載っていたのでしょう。興味があります。

ちなみに、井伏鱒二が漢詩を訳した

コノ盃ヲ受ケテクレ
ドウゾナミナミ灌ガセテオクレ
花ニ嵐ノタトエモアルゾ
「サヨナラ」ダケガ人生ダ

もいい別れの歌ですね。
年をとると人に執着し始めていけません。
「サヨナラ」ダケガ人生ダ、といきたいもんです。

ろば子 | URL | 2009-11-09 (Mon) 23:06 [編集 ]


 

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