北京の器【ブログ】

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

日本に向けて”中国”を発信する

こんなに付き合いが長いのに、歪んだレンズを通してお互いを見ている感のある中国と日本。

よく、中国人に「へー、日本人なのに漢字が書けるんだ!」などと感心され、「日本は漢字も使うんだよ」と説明すると、「そうなの?!」と驚かれます。


そんな中、今年9月5日に出版されて以来、じわじわと支持を集めている話題の本『これが日本人だ!』(バジリコ株式会社出版、税込1575円)。
<中国人によって中国人のために書かれた日本および日本人の解説書>との表紙書の通り、普通の中国市民の生の対日観を知ることのできる数少ない図書の一つ。この本の原書『如此日本人』(王志強著、2006年)を見い出し、日本語訳にして世に出した訳者の小林さゆりさんに、お話を聞くことができましたのでご紹介。

   ■     ■     ■  

29日、旺座中心にある「サロン・ド・千華」で開かれた茶旅読書会。
北京で本を出した日本人の著者・訳者などを招いてお話をうかがう会で、今回が3回目。
この日はライター・翻訳者の小林さゆりさんを囲む会ということで、ご本人より同書の出版にまつわるエピソードが披露されました。

小林さん



もともとあまり知られていない「中国人が日本人をどう見ているか」ということに興味があったという小林さん。中国人によって書かれたそれらしき本を見つけては、出版社に送っていたといい、原書の『如此日本人』との出会いも、王府井の大型書店だったそうです。

時に鋭く、時に辛辣に日本人や日本社会を論じる同書に、読み進むにつれて強い感銘を受けたという小林さんは著者の王志強さんに連絡。王さんもむしろ日本で出版されることを歓迎し、喜んでくれたそうです。その後、翻訳そのものは約1年ほどで完成したものの、権利関係の調整でさらに1年の歳月を要し、やっとこのほど出版にいたったとのこと。


日本語版の出版に際しては、日本人に読みやすいように、著者側の承諾を得て、章立てを変え、重複を避けるなどの工夫も。その甲斐もあり、日本人には少々耳の痛い内容も含む本書が、思ったより好意的に受け入れられ、1カ月で増刷がきまったそうです。
「時期的にオリンピックから一年後の中国が落ち着いている今、出版できたこともよかったかなと思います」と小林さん。


内容的には、訳しながらハッとさせられる発見もしばしば。

「たとえば、日本の教育現場でのイジメの問題などは、王さんがご自分の娘さんを日本の学校に通わせる中で、実際に経験したことをもとに考察していて、その指摘にはなるほど、日本にはそういう面があるかもしれないなと考えさせられました」と小林さん。

事実、同書の中で、王さんは、日本人の子供たちが「友達関係」をものすごく重視し、それに悩まされていることに驚きを隠しません。集団から離脱することを、日本人が子供のころからどれだけ恐れているかという指摘には、読者側は「ひょっとして中国および世界ではそうじゃないのか?」と気づかされるということも。


逆に同じようなトピックに関して、「じゃあ、中国人はどうなんだ!」と知りたくなるところですが、小林さんに「日本人から見た中国人を書いてくださいよ」、と水を向けると、さすが学生時代から中国を見てきた方です。「中国人の場合、一口に中国人といっても幅が広すぎて…。これが北京人だ!とか、上海人だ!とかならもしかして書けるかもしれませんね」と笑って軽やかにかわされました。


一途に日中の橋渡しをしたいと、両国の相互理解にかかわる仕事をされてきた小林さん。
「翻訳しながら、たとえこれぜったい違うよ!と思っても、そのまま訳さなきゃいけないことにジレンマを感じることもあったりして、翻訳家向いていないなと思ったりもしたんですが、やっぱり、中国のことを日本の人に知らせたいんです」と、次に翻訳したい本もすでに心の中にある様子。

「やはり、だれかが発信しなければお互いのことが分からない」。
やわらかい受け答えの中にも固い決意がうかがえて、日中間にはこんなに透き通ったレンズもあるんだと認識を新たにしました。


小林さゆりさんのブログは
   ↓  ↓  ↓
「北京メディアウオッチ」 


   本を手に入れたい!
    ↓  ↓  ↓
これが日本人だ!これが日本人だ!
(2009/09/05)
王 志強

商品詳細を見る



「サロン・ド・千華」
 住所:北京市朝陽区関東店南街2号 旺座中心西塔501 
 電話:5207-8030



スポンサーサイト

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 

感激しました!

ろば子さん、昨日は読書会にご参加くださり、ありがとうございました。
そして、この素晴らしいレポートです!! 感激しながら拝読しました。じつは昨日は緊張と興奮のせいか? 自分が何をどんなふうに話したのか、きちんと覚えていませんでした。
でも、ろば子さんが真剣に耳を傾けてくださっているご様子、ひしひしと伝わってきましたよ!
おかげさまで、このレポートは、私にとってもよい記録となりました!

読書会では皆さんと交流ができて、私自身とても有意義な時間をすごさせていただきました。
この夜のことを忘れずに、これからも頑張りたいと思います!

そして貴ブログ、今後も楽しみに拝読させていただきますね。よろしくお願いいたします!!

しゃおりん | URL | 2009-10-30 (Fri) 17:17 [編集 ]


しゃおりんさん、訪ねてきてくださってありがとうございます!!

ブログを書きながら、あれも聞き足りなかった、これももっと聞きたかったと思っておりました。また、是非、お話を聞かせてくださいね!

それから、リンクもありがとうございました!
そちらをたどって来て下さった方がたくさんいらっしゃるようです。

ろば子 | URL | 2009-10-30 (Fri) 22:02 [編集 ]


 

トラックバック

トラックバック URL
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

「第3回茶旅読書会」 に招かれて…

 北京駐在の文化人 Sさん が主宰されている 「茶旅読書会」 という読書好きの集まりがあります。  北京在住の著者、翻訳者らを囲んで、著書や訳書について語り合うというユニークな会で、これまでに翻訳家の泉京鹿さん、ルポライターの田中奈美さんがゲストとして
[続きを読む]

北京メディアウオッチ 〔ブログ〕 | 2009-10-30 (Fri) 18:18


 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。