北京の器【ブログ】

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ドラマ「愛情公寓」にみる日本像

最近ずーっとはまっていた中国ドラマをとうとう最後まで見終わってしまいました。

その名も「愛情公寓」(副題で「i apartment」。)

今年8月に江西衛視テレビで放映されたドラマで、これまでの中国にはなかった新感覚の若者コメディ。
設定などの元ネタはアメリカの人気ドラマ「FRIENDS」なのだが、脚本は完全にオリジナルで、なかなかどうして本家を超える面白さを醸し出している部分もあり、中国語が分かる人にはイチオシの作品です。
(青いタイトルをクリックすれば、公式ホームページに飛びます。さすが中国!なのだが、公式ホームページから堂々とyoukuとか、tudouとかにリンクはってあります。全話見られます)


簡単に言うと、同じマンションに暮らす女子3人、男子4人の抱腹絶倒ちょっと恋愛ありの日々を一話完結で描いたもの。これまでの中国ドラマというと、同じ喜劇でも、“お茶の間で家族が見て毒がない系”のものばかりだったのですが、これは、明らかに若者だけを意識して作られたかなり意欲的かつエッジがきいた作品。


なんせ、演出家が1982年生まれの27歳!!若っ!!
出演者も全員が上海戯劇学院卒※(もしくは在学中)のU-26。
そして新人。
※役者や監督の勉強ができる大学


同世代じゃなきゃ分からない、芸能ネタ等々満載なのですが、なぜか日本人の30代の私がほぼすべてのギャグに笑えてしまう。

というのも、芸能ネタのかなりの部分が日本ネタ。


そもそも7人のメインキャラのうちの一人が日本人という設定。

関谷神奇という役名で、実際に演じているのは中国人の俳優さんなのですが、日本からきた漫画家という役柄。ちなみに父は日本料理人。

この関谷君にルームメートの女の子が好意を寄せたり、中国人の女子と付き合ったりというエピソードも盛り込まれていて、ああ、中国の若者の日本人観は、もはや戦後ではないんだなーと深く実感した次第。

ドラマスタッフは、明らかに日本文化に影響を受けて育った世代で、たとえば、関谷君が赤ちゃんのお守を引き受けた回では、泣きやまない赤ちゃんに「セイント聖矢」のテーマソング(中国語歌詞)を歌って寝かしつけようとしたり、関谷くんが友人に「東京ラブストーリー」を見るように薦めたものの、先の展開をしゃべってしまいけんかになる回があったり。


ギャグにするには、みんなが元ネタを知っているという前提があるわけで、そう考えると中国の標準的な都市の若者たちは、このネタが通用するくらい日本文化に造詣があるというわけで。


極めつけは、「新しい表現方法を見つけた」といって、演劇にはまっていたメンバーたちがナンセンスギャグを披露するシーンがあるのですが、それが「笑点」の音楽に合わせて、顔を自在に動かすというもので、それを見た瞬間、私は、

「これ『笑点』の前座で、テツ&トモがやってたネタじゃん!」

とつっこみ。

さすがに、この元ネタが分かる人間は中国側にはほとんどいないと思われますが、つまり制作スタッフはそれくらい日本文化に向けてアンテナを張っているということなんですよねえ。


つまりつまり、形式としては「FRIENDS」を真似ているんだけれども、影響としては日本のテレビから受けているものがかなり強いと思うんです。

明らかに「木更津キャッツアイ」(TBSドラマ、脚本は宮藤官九郎)見てるでしょ?といいたくなる、時間巻き戻し法を使った回もあったし、まあとにかくセリフにしょっちゅう日本語が出てくる、キムタクとか、安室奈美恵とか普通に出てくる。


一番、ドキッとしたのは、関谷くんがトランプでインチキ大富豪にはまる回。

キャラクターの一人が大富豪での勝負を挑む関谷くんに、「山本五十六以外でそんな大口をたたくヤツはみたことがない」と言ってみたり、インチキ大富豪のカードの組み合わせで、10とエースを出した関谷君が、「10月1日は国慶節だから、中国人の君たちは一週間休み」といったかと思うと、それを聞いた中国人の女の子が「10月1日がどうして休みか知ってる?なぜなら1949年の10月1日に私たち中国人がすべての侵略者に打ち勝ったからよ!!あんたはトランプ遊びをしてるんじゃないわ。明らかに侵略してるのよ~!」と叫ぶ場面があったり。


嗚呼、これが今や若者の間でギャグにできてしまうんだーーーー。

という、なんというかカルチャーショック。


戦争は、長らく日中の間のどうにも拭えない苦い記憶であり、両者が面と向かう場所では容易に口にできない話題だったはずなのに。こうやって、軽々乗り越えちゃう若い世代が、中国にも確実に育っているんだ。っていうことが、なんだか今後の日中関係を変えていく萌芽になるんじゃないかと期待しちゃったりするわけです。


まあ、そんなことは横に置いておいても、とにかくおもしろい。
残念ながらぱっと見、FRIENDSのパクリっぽい印象があり、日本ではなかなか放映できないでしょうから、是非中国語をかじってるみなさんには見ていただきたいんですよー。

シーズン2のうわさも出たりでなかったり。
その裏にはいろいろと、内輪の事情があるみたいだけれど。
続編に期待大。

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コメント


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愛情公寓、楽しそうだけど、ウラシマンなわたしには元ネタが分からない可能性が・・・。
中国って今の若者は世界の若者と同期だけど、その一回り上くらいの世代だと一気に戦後生まれくらい(いや、それ以前?)と同じ感じだもんね。彼らはそのギャップをどう感じてどう埋めているかにはちょっと興味あります。

deiko改めdayko | URL | 2009-10-17 (Sat) 08:40 [編集 ]


ウラシマンでも大丈夫

ウラシマンでも、話自体おもしろいから大丈夫よ~。

でも、ほんと。
今の40代の人って、私たちのおじいちゃんおばあちゃん世代の暮らしから、一気に携帯、MP3、ダウンロードの世界に来てるわけでしょう?

でも結構みんな最新機器使いこなしてるような…。
すごいわ~。

ろば子 | URL | 2009-10-18 (Sun) 16:15 [編集 ]


 

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